JavaScriptを書き始めると、
必ず直面するのが エラー です。
・画面が動かない
・クリックしても何も起きない
・赤いエラーが出て不安になる
しかし、これは異常ではありません。
JavaScriptにおいて、エラーは日常です。
重要なのは、
エラーを「怖がること」ではなく、
正しく読み、切り分け、修正する力 を身につけることです。
この記事では、
JavaScriptエラーの基本的な見方と、デバッグの考え方
を体系的に整理します。
この記事で学べること
・JavaScriptエラーの正体
・エラーメッセージの読み方
・開発者ツールの使いどころ
・エラーを論理的に解決する手順
エラーは「失敗」ではない
まず、最も大切な考え方です。
エラーは、ブラウザからのヒントです。
・どこで
・何が
・どうおかしいのか
を、できる限り具体的に教えてくれています。
エラーが出る=
「次に直す場所が分かった」
という状態だと考えましょう。
JavaScriptエラーはどこで確認するのか
JavaScriptエラーは、
ブラウザの開発者ツール で確認します。
特に重要なのが、
Console(コンソール) タブです。
ここには、
・エラーメッセージ
・警告
・出力内容
が表示されます。
エラーメッセージは3点で見る
エラーメッセージは、
次の3点に分解して読みます。
エラーの種類
エラー内容
発生場所(行番号)
この順で見ることで、
原因の切り分けが一気に楽になります。
よく見るエラーの種類
初心者のうちは、
次のエラーが特によく出ます。
・文法エラー
・未定義エラー
・取得失敗エラー
それぞれの意味を理解しましょう。
文法エラーとは
文法エラーは、
JavaScriptの書き方が間違っている 場合に出ます。
原因例
・括弧が閉じていない
・記号の書き忘れ
・スペルミス
この場合、
JavaScriptは 1行も実行されません。
まずは、
エラー行の前後を丁寧に確認しましょう。
未定義エラーとは
未定義エラーは、
存在しないものを使おうとした 場合に出ます。
原因例
・変数名のミス
・要素が取得できていない
・処理の順番が早すぎる
DOM操作で最も多いエラーです。
取得失敗が起きる理由
DOM操作では、
要素取得に失敗するとエラーになります。
よくある原因は次のとおりです。
・id / class 名のミス
・HTML構造が想定と違う
・DOM読み込み前に処理している
「操作する前に取得できているか」
を必ず確認しましょう。
console出力で状況を確認する
デバッグで最もよく使うのが、
consoleへの出力 です。
これは、
・今どこまで処理が来ているか
・値が何になっているか
を確認するための手段です。
「動かない」ではなく、
「どこで止まっているか」を見つけるために使います。
エラーが出ないのに動かない場合
ここが少し厄介なケースです。
・エラーは出ていない
・でも何も起きない
この場合、
ロジック(考え方)の問題
であることがほとんどです。
この場合の確認ポイント
次の点を順に確認します。
・イベントが発火しているか
・条件分岐が想定どおりか
・処理が途中で終了していないか
console出力を入れて、
処理の流れを追いましょう。
デバッグの基本手順(最重要)
JavaScriptで詰まったら、
必ず次の順番で切り分けます。
エラーが出ているか確認
Consoleの内容を読む
エラー行を特定
原因を1つずつ潰す
この順番を守るだけで、
無駄な試行錯誤が激減します。
感覚で直さないことが最大のコツ
よくあるNG行動です。
・適当にコードを足す
・数値を変えて試す
・よく分からないまま修正する
これは、
一時的に直っても
後で必ず別の不具合を生みます。
必ず
「なぜそうなるのか」
を説明できる状態で修正しましょう。
エラー対応力は成長スピードを左右する
JavaScript学習では、
・書く力
よりも
・直す力
の方が重要になる場面も多いです。
エラーを自力で解決できるようになると、
学習スピードは一気に上がります。
まとめ
JavaScriptエラーは、
避けるものではなく
向き合うもの です。
・エラーはヒント
・Consoleを見る
・順番に切り分ける
この姿勢が身につけば、
JavaScriptで詰まることは確実に減ります。
これで、
5章 JavaScript基礎は完全に終了です。
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