0-4 エラーで詰まった時の考え方と調べ方

オリエンテーション・学習ガイド

Web開発を学習していると、
必ずエラーに遭遇します。

・画面が真っ白になる
・思った通りに動かない
・意味が分からないエラーメッセージが出る

このとき、多くの初心者が
「自分には向いていないのでは?」
と感じてしまいます。

しかし断言できます。
エラーで詰まることは、Webエンジニアにとって“通常運転”です。

この記事では、
エラーに遭遇したときに
・どう考えるべきか
・どう調べればいいか
再現性のある形で整理 します。


この記事で学べること

・エラーに対する正しい考え方
・エラーが起きる理由
・調べるときの基本手順
・初心者がやりがちなNG行動


エラーは「失敗」ではない

まず最初に、
この認識をはっきりさせておきましょう。

エラーは、プログラムが状況を教えてくれているサインです。

エラーが出るということは、
・実行されている
・問題点が検出されている
という状態でもあります。

むしろ本当に困るのは、
何も表示されず、原因が分からない状態です。


なぜエラーは必ず起きるのか

エラーが起きる理由は、とてもシンプルです。

・コンピュータは曖昧さを許さない
・人間は必ずミスをする

この2つが組み合わさることで、
エラーは必然的に発生します。

これは、
初心者だから起きるのではなく、
経験年数に関係なく起きるものです。


エラーに遭遇したときの基本姿勢

エラーが出たときは、
次の順番で考えるクセをつけてください。


① まず落ち着く

エラーが出ると、
慌ててコードを消したり、書き直したくなります。

しかし、
焦って触るほど原因が分からなくなります。

まずは一呼吸置きましょう。


② 「何をした直後か」を思い出す

ほとんどのエラーは、
直前に変更した箇所が原因です。

・1行追加した
・ファイルを移動した
・名前を変えた

この「直前の操作」を思い出すだけで、
原因の候補は一気に絞られます。


エラーメッセージは必ず読む

初心者がやりがちなのが、
エラーメッセージを見ない・読まない ことです。

しかし、エラーメッセージには
次の情報が含まれています。

・何が問題か
・どのファイルか
・何行目か

これは、
答えのヒントが書かれている状態です。


PHPエラーの例

Parse error: syntax error, unexpected ';' in test.php on line 12

このエラーから分かることは、

・文法エラーがある
・test.php に問題がある
・12行目付近を確認すべき

という点です。


エラー調査の基本手順(重要)

エラーが出たときは、
次の順番で調べると、無駄がありません。


手順① エラーメッセージをそのまま検索する

まずは、
エラーメッセージをそのままコピーして検索します。

検索例

Parse error: syntax error unexpected ';' PHP

余計な言葉を足さず、
まずはそのまま検索するのがポイントです。


手順② 言語名を必ず入れる

同じようなエラー文でも、
言語によって意味が違う場合があります。

・HTML
・CSS
・JavaScript
・PHP

検索時には、
必ず言語名を含めましょう。


手順③ 解決策ではなく「原因」を探す

検索結果を見ると、
「こうすれば直る」という回答が出てきます。

しかし最初は、
なぜそのエラーが起きるのか
を重視してください。

原因が分かれば、
次に同じエラーが出ても対応できます。


エラーが解決しないときの考え方

調べても解決しないときは、
次の視点を持ってください。


本当に今のエラーか?

コードを修正した後、
古いエラーを見続けていることがあります。

・保存されているか
・ブラウザを再読み込みしたか
を確認しましょう。


エラーは1つとは限らない

1つ直すと、
別のエラーが出ることもあります。

これは正常な流れです。

「まだダメだ」ではなく、
1段階進んだ と考えましょう。


やってはいけないNG行動

エラー対応で、
特に避けてほしい行動があります。


エラーを無視して進もうとする

エラーが出ている状態で進んでも、
後で必ず詰まります。

小さいエラーは、その場で潰す
これが結果的に最短ルートです。


意味が分からないままコピペする

検索結果のコードを
意味も分からず貼り付けると、

・別のエラーが出る
・応用できない
という状態になります。

コピペする場合でも、
「どこを直しているのか」だけは確認しましょう。


エラー対応力はスキルとして積み上がる

エラー対応は、
才能ではありません。

・エラーを読む
・調べる
・試す

この繰り返しによって、
確実に積み上がるスキルです。

実務の現場でも、
「エラーを早く正確に切り分けられる人」
は非常に重宝されます。


この先の学習との関係

これから、

・HTML
・CSS
・JavaScript
・PHP

を学んでいく中で、
エラーは何度も出てきます。

そのたびに、
この考え方に立ち戻ってください。


まとめ

エラーは、
Webエンジニアにとって避けるものではありません。

・エラーは情報
・直前の変更を見る
・エラーメッセージを読む
・そのまま検索する

この基本を守るだけで、
学習の挫折率は大きく下がります。

次からはいよいよ、
具体的な技術学習(HTML / CSS / PHP) に本格的に入っていきます。


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