2-7 ブラウザ開発者ツールの基本的な使い方

Web開発学習ロードマップ

Web開発をしていると、
次のような場面に必ず出会います。

・CSSが思った通りに反映されない
・HTMLは書いたはずなのに表示されない
・JavaScriptが動いているか分からない
・エラーが出ているのか判断できない

このようなときに使うのが、
**ブラウザ開発者ツール(デベロッパーツール)**です。

この記事では、
初心者が最低限知っておくべき開発者ツールの使い方を、
「何に使うのか」を中心に解説します。


この記事で学べること

・ブラウザ開発者ツールとは何か
・起動方法
・よく使う基本機能
・学習段階での正しい使い方


ブラウザ開発者ツールとは何か

ブラウザ開発者ツールとは、
表示されているWebページの中身を確認・調査するためのツールです。

Chrome、Edge、Firefox、Safariなど、
主要なブラウザにはすべて標準搭載されています。

特別なインストールは不要で、
Web開発では必須の道具です。


開発者ツールでできること

開発者ツールを使うと、次のようなことができます。

・HTML構造の確認
・適用されているCSSの確認
・一時的なCSS変更
・JavaScriptエラーの確認
・通信状況の確認

「なぜこうなっているのか」を
目で見て確認できるのが最大の強みです。


開発者ツールの起動方法

代表的な起動方法を押さえておきましょう。

・ページ上で右クリック → 検証
・キーボードショートカット
 Windows:F12 または Ctrl + Shift + I
 Mac:Command + Option + I

起動すると、
画面の右や下にツール画面が表示されます。


最初に使うのは「Elements(要素)」タブ

初心者が最初に使うべきなのが、
Elements(要素)タブです。

ここでは、
現在表示されているページのHTML構造を確認できます。


HTML構造を確認する

Elementsタブでは、

・どんなタグが使われているか
・どこに配置されているか
・クラスやIDは何か

をリアルタイムで確認できます。

「自分が書いたHTMLが、
本当にその場所に存在しているか」を
確認するだけでも非常に役立ちます。


要素を直接クリックして確認する

開発者ツールには、
画面上の要素をクリックして
HTMLを特定できる機能があります。

これを使うと、
「この文字はどのタグか」
を一瞬で確認できます。


CSS確認に必須の「Styles」エリア

Elementsタブの中には、
Styles(スタイル)エリアがあります。

ここでは、

・どのCSSが適用されているか
・どのCSSが上書きされているか
・なぜ効いていないか

を確認できます。


CSSが効かないときの見方

CSSが打ち消されている場合、
打ち消されたスタイルには
線が引かれて表示されます。

これを見ることで、

「指定はしているが、
別のCSSに負けている」

という状態がすぐ分かります。


Console(コンソール)タブの役割

Consoleタブは、
JavaScriptのエラーやログを確認する場所です。

JavaScriptで問題がある場合、
ここにエラーメッセージが表示されます。


エラーが出ていないか必ず確認する

画面が思った通りに動かない場合でも、
Consoleを見ると原因が分かることがあります。

エラーが表示されていれば、
まずはその内容を読むクセを付けましょう。


Network(ネットワーク)タブは後でOK

Networkタブでは、
通信の内容を確認できます。

・ファイルが読み込まれているか
・リクエストが送られているか

といった確認が可能ですが、
学習初期では 無理に使う必要はありません

「こういうものがある」
と知っておくだけで十分です。


学習段階でのおすすめ使い方

初心者のうちは、
次の使い方だけ意識すればOKです。

・HTMLが正しく書けているか確認する
・CSSが効いているか確認する
・エラーが出ていないかConsoleを見る

この3点だけで、
多くの「分からない」を自力で解決できます。


よくある勘違い

初心者が勘違いしやすい点です。

・開発者ツールで変更した内容は保存されない
・あくまで「確認・実験用」のツール
・本体ファイルを書き換えているわけではない

開発者ツールで調整 →
本体コードに反映
という流れが基本です。


なぜ開発者ツールが重要なのか

開発者ツールを使えるかどうかで、
学習効率は大きく変わります。

・原因を推測できる
・試しながら確認できる
・エラーを怖がらなくなる

これは、
初心者から中級者へ進むための必須スキルです。


まとめ

ブラウザ開発者ツールは、
Web開発における「最強の確認ツール」です。

・HTML構造を見る
・CSSの適用状況を見る
・エラーを確認する

この使い方を覚えるだけで、
今後の学習が圧倒的に楽になります。

これで 2章(開発環境構築)は完全に終了です。
次はいよいよ、

3章 HTML基礎の実践フェーズ
へ進む準備が整いました。


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