1-4 ドメイン・DNS・SSLの役割を初心者向けに説明

Web開発学習ロードマップ

Webサイトを公開しようとすると、
必ず次のような言葉に出会います。

・ドメイン
・DNS
・SSL(https)

これらは設定画面で目にすることは多いものの、
「何をしているのか分からないまま設定している」という方も少なくありません。

この記事では、
ドメイン・DNS・SSLがそれぞれ何のために存在し、Webサイト表示のどこに関わっているのかを、
初心者向けに分かりやすく解説します。

ここを理解しておくと、
レンタルサーバー契約やWordPress設定時の不安が大きく減ります。


この記事で学べること

・ドメインとは何か
・DNSの役割
・SSL(https)の意味
・Webサイト表示との関係
・初心者が混乱しやすいポイント


ドメインとは何か

ドメインとは、
Webサイトの住所にあたるものです。


・example.com
・seek-rise.com

私たちは普段、
IPアドレスという数字の羅列ではなく、
ドメイン名を使ってWebサイトにアクセスしています。


なぜドメインが必要なのか

本来、サーバーは
「123.45.67.89」のようなIPアドレスで識別されています。

しかし、
この数字を覚えるのは現実的ではありません。

そこで、
人が覚えやすい名前として用意されたのがドメインです。


DNSとは何か

DNSとは、
ドメイン名とIPアドレスを結びつける仕組みです。

よく「電話帳」に例えられます。


DNSの役割を簡単に言うと

・ドメイン名:人が使う名前
・IPアドレス:コンピュータが使う番号

DNSは、
「このドメインは、どのサーバーにあるか」
を教えてくれる役割を持っています。


DNSが行っていること

Webサイトにアクセスすると、裏側では次の処理が行われます。

  1. ブラウザがドメイン名を受け取る

  2. DNSに「このドメインのIPはどこ?」と問い合わせる

  3. DNSがIPアドレスを返す

  4. ブラウザがそのサーバーにアクセスする

この処理は、
私たちが意識しないうちに自動で行われています。


ドメインとDNSの関係まとめ

ここまでを整理します。

・ドメイン:Webサイトの名前
・DNS:名前からサーバーを探す仕組み

DNSがなければ、
ドメイン名を入力しても、
どのサーバーにアクセスすればいいか分かりません。


SSLとは何か

SSLとは、
通信内容を暗号化する仕組みです。

SSLが設定されているWebサイトは、
URLが
https://
から始まります。


なぜSSLが必要なのか

SSLがない場合、
ブラウザとサーバーの通信内容は、
第三者に盗み見される可能性があります。

特に次のような情報は危険です。

・ログイン情報
・お問い合わせフォームの内容
・個人情報

SSLは、
これらの情報を暗号化して安全にやり取りするために使われます。


SSLがあるサイトの特徴

・URLが https から始まる
・ブラウザに鍵マークが表示される
・通信が暗号化されている

現在では、
SSLは必須の設定と考えて問題ありません。


HTTPとHTTPSの違い

ここで、
以前学んだHTTPとの関係を整理します。

HTTP
・通信内容が暗号化されない

HTTPS
・HTTP + SSL
・通信内容が暗号化される

つまり、
HTTPSは
安全性を高めたHTTPです。


Webサイト表示までの流れに当てはめると

これまで学んだ内容を、
一つの流れとしてまとめます。

  1. ブラウザにドメインを入力

  2. DNSがサーバーの場所を教える

  3. HTTPSで安全に通信する

  4. サーバーがHTMLを返す

  5. ブラウザが表示する

それぞれが、
Webサイト表示に欠かせない役割を担っています。


初心者がよく混乱するポイント

よくある勘違いも押さえておきましょう。

・ドメインを取ればサイトが表示される
→ サーバーとDNS設定が必要

・SSLは特別なサイトだけに必要
→ ほぼすべてのサイトで必須

・DNS設定は触ると危険
→ 正しく理解すれば問題ない

仕組みを理解していれば、
設定画面を見ても落ち着いて対応できます。


学習の次のステップにつながる話

この知識は、
今後次の場面で必ず役立ちます。

・レンタルサーバー契約
・独自ドメイン設定
・WordPressインストール
・Webアプリ公開

特に
「なぜ反映に時間がかかるのか」
といったDNS特有の挙動も、理解しやすくなります。


まとめ

ドメイン・DNS・SSLは、
Webサイトを安全に表示するための基盤です。

・ドメインはWebサイトの名前
・DNSはサーバーの場所を調べる仕組み
・SSLは通信を暗号化する仕組み

これらを理解しておくことで、
Web開発やサイト運用の不安が大きく減ります。

次は、
開発環境を実際に構築するステップへ進んでいきましょう。


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